ヘアケア製品の多く含まれている「過酸化水素水」にご注意を!
あなたはヘアケア製品にどんな成分が含まれているかご存知でしょうか?
普段に何気なく使っている白髪染めにも化学物質がいっぱい!
オキシド、シアン、過酸化水素水などなど……ヘアケア製品の多くには、他にもさまざまな化学物質が含まれていますが、中でも白髪染めやヘアカラーなどの髪の毛に直接塗り込むタイプのヘアケア製品に含まれている過酸化水素水は危険なのです!
「髪の毛をケアするヘアケア製品がどうして危険なの?」
と疑問に思われたあなたのために、本当は恐い「過酸化水素水」のこと、安全な白髪染めの選び方についてお話したいと思います。
過酸化水素水ってそもそも何?
日常生活の中ではあまり目に触れることのない「過酸化水素水」ですが、実は私たちの身の回りの商品の中に、過酸化水素水が含まれているものはたくさんあります。
先述した通り、ヘアケア製品や白髪染め、ヘアカラーなどに含まれている過酸化水素水は髪の色を脱色する目的で配合されていますが、他にも消毒液や、漂白剤、歯ブラシとしても過酸化水素水は使われています。
「えっ、過酸化水素水ってそんなに身近なものに使われているの?」
そんな風に思われた方もいらっしゃるでしょう。
実は過酸化水素水には強力な脱色効果と殺菌作用があるため、消毒液や漂白剤に配合されているのです。
意外なほど私たちの身近に溢れている過酸化水素水は、化学式「H2O2」、別名「過水」とも呼ばれる化合物です。
過酸化水素水は不安定な成分で酸素を放出しやすく、強力な酸化力を持つヒドロキシラジカルを生成する力を持っており、さらに強い腐食性を持ち、濃度が高いものが皮膚に付着すれば痛みを伴い白斑が生じる恐ろしい成分でもあるのです。
そのため、過酸化水素は消防法第2条第7項および別表第一第6類2号により危険物第6類(酸化性液体)に指定されており、使い方を誤れば身体に悪影響を与えてしまう成分なのです!
過酸化水素水が、なぜ白髪の原因に?身体に蓄積される過酸化水素水
日頃使うヘアケア製品の中に、さりげなく配合されている過酸化水素水。
髪の毛に対しては、髪の色を脱色するために使われる過酸化水素水ですが、実は2009年のアメリカの学会連合誌「FASEBジャーナル」に「過酸化水素水の蓄積が白髪の原因となっている」という研究報告が掲載されており、話題になりました。
本来ならば白髪をキレイに染めるために配合していた過酸化水素水が、皮肉にも"白髪の原因"だったということに多くの人が当時驚かれたそうです。
確かに漂白剤にも含まれている成分を髪の毛に塗り込み、一部とは言え頭皮に付着したりして身体に吸収されるのですから、過酸化水素水を含んだヘアケア製品が身体に良くないというのは理解できる話です。
しかし、なぜ過酸化水素水が蓄積すると白髪を招いてしまうのでしょうか?
過酸化水素水が白髪を招くメカニズム 細胞を傷つける過酸化水素水
過酸化水素水は、先述した通り身体に有害な物質で、細胞やDNAを傷つけてしまう成分です。
そんな有害成分が身体の中に蓄積されると、過酸化水素水によって肌や髪の毛を黒くする成分である「メラニン色素」が破壊されてしまいます。
髪の毛の色の元になるメラニン色素が形成される段階で破壊されてしまうので、髪の毛に黒い色が定着しなくなってしまうのです。
メラニンを生成するおおもとの生成工場が壊されてしまうのですから、当たり前ですが何の色も染まっていない産毛の状態が続き、そのまま産毛が長くなって最終的に私たちを悩ませる"白髪"となってしまうのです!
つまり、
白髪になるメカニズム
→過酸化水素が少しずつ身体の中に蓄積される
→メラノサイトがメラニンを作る
→毛包で作られたメラニンを過酸化水素水が分解する
→髪の毛に色が定着しない
→髪の毛に色が定着しない状態で髪が産毛のまま伸びる
→白髪になる
というメカニズムで、メラニンが生成されなくなり、産毛に色が定着しないまま伸びてしまうので、白髪染めに含まれる過酸化水素水によって白髪が増えてしまうのです。
なぜ過酸化水素水は蓄積されるのか?
白髪の原因となってしまう過酸化水素水。
白髪染めをそんなに頻繁にするわけでもないのに、身体の中に過酸化水素水が蓄積されてしまうのでしょうか?
まず、知っておいて欲しいのは白髪染めに含まれている過酸化水素水の割合は非常に多いということです。
白髪染めの成分の中における過酸化水素水の量は3~5%ほどと言われています。
つまり、50gほどの白髪染めの中に1.5g以上は過酸化水素水が含まれていることになります。
1.5gと言えば大した量ではないように思えますが、身体にとっては過酸化水素水1.5gでも大変な量になります。
こんなにもたくさんの過酸化水素水を白髪染めの度に身体の中に取り入れていれば、それなりの量が身体の中に蓄積され、その結果白髪を招いてしまいます!
また過酸化水素水は私たちが身近に使っている「歯磨き粉」にも含まれており、白髪染めほど大量では無いにしろ使う頻度が多い歯磨き粉に含まれている過酸化水素水が少しずつ体内に吸収されれば必然的に蓄積される過酸化水素水の量が増え、白髪を招く原因となってしまうことも。
さらに私たちの身体の中でも過酸化水素水は生成されていますし、歳を取ると過酸化水素水を分解してくれる成分の生成量が減少してしまいます。
だから過酸化水素水に注意して生活していても、知らぬ間に過酸化水素水が蓄積されて白髪を招くことも!
このように、私たちの日常生活の中で過酸化水素水は、いともたやすく身体の中に蓄積されてしまうため、ヘアケアに使う商品ぐらいは過酸化水素水が含まないものを選んで、過酸化水素水の生成を減少させるようにしてください。。
それでは、次の章では過酸化水素との上手な付き合い方をご教授したいと思います。
白髪の原因となるヘアケア製品とは?
過酸化水素水の恐さがわかったら、日常生活の中で少しずつ過酸化水素水を含まないものを使うようにしましょう。
歯磨き粉も過酸化水素水を配合していないものを選んだ方が良いですし、食品にもかつては過酸化水素水が使われていたことから、未だに一部の食品には過酸化水素水が含まれている場合があります。
そして、もちろん過酸化水素水を含むヘアケア製品を選ばないのも重要なことです。
現在、過酸化水素水を含むヘアケア製品としては以下の4つがあげられます。
過酸化水素水を含む4つの製品
- 白髪染め
- ブリーチ
- ヘアカラー
- ターンカラー
【過酸化水素水を含むヘアケア製品】①白髪染め
先述した通り「白髪染め」にも、過酸化水素水が配合されています。
「髪の毛を黒くするための白髪染めに、なぜ過酸化水素水が入っているの?」と疑問に思われるかも知れませんが、白髪染めもヘアカラーと同じく、一旦過酸化水素水によって髪の毛の色を脱色し、脱色した髪の毛に色を定着させ髪の毛の色を変えています。
この白髪も含めた髪の毛を脱色するために配合されている過酸化水素水によって、皮肉なことに白髪が引き起こされてしまうのです。
【過酸化水素水を含むヘアケア製品】②ブリーチ
ブリーチは「脱色剤」とも呼ばれており、髪の毛の色を脱色するための商品です。
「髪の毛を脱色する」ということは、それだけ多くの過酸化水素水が配合されているということでもあり、ブリーチに配合されている過酸化水素水の量は一般的に3~5%とされていますが、美容室などでは髪質に合わせて6%以上も過酸化水素水を配合したブリーチを使うことがあります。
ブリーチをつけることで、染め上がりをキレイにすることができますが、その分大量の過酸化水素水を身体の中に摂取している、ということもお忘れなく!
【過酸化水素水を含むヘアケア製品】③ヘアカラー
白髪染め同様に、ヘアカラーにも過酸化水素水が配合されています。
ブリーチほどは過酸化水素水は配合されてはいませんが、明るい髪色にするためのヘアカラーの場合は、髪を強く脱色する必要があるため、過酸化水素水の量も多い傾向があります。
【過酸化水素水を含むヘアケア製品】④ターンカラー
髪の毛の色を戻すために使われるターンカラーにも、過酸化水素水は配合されています。
一度染めた髪の毛を脱色するターンカラーも、多くの過酸化水素水が配合されているため、使用の際は極力頭皮につかないようにするべきでしょう。
白髪予防のためのヘアケア製品の選び方 白髪を増やさないために使うべき2つのヘアケア製品
白髪を減らすためのヘアケア製品のせいで、白髪が増えてしまうなんて本末転倒ですよね!
しかし、私たちが日常的に使っているものの中には、過酸化水素水を含んだものが沢山あります。
白髪予防という観点からヘアケア製品を考えるのならば、なるべく普通の白髪染めは使わず以下の2つのヘアケア製品を使うようにしてください。
過酸化水素水レスのカラー
- ヘアカラートリートメント
- 白髪染めヘナ
髪の外側を染めるタイプのヘアカラートリートメントなら、過酸化水素が含まれていない製品がたくさんあります。
白髪染めには過酸化水素以外にも有害な成分が多く含まれていますので、低刺激にこだわったヘアカラートリートメントを選びましょう。
おすすめのヘアカラートリートメントは以下の記事でご紹介していますので参考にしてみてください。
また、ヘナも天然成分で染めるため比較的安全に白髪を染めることができます。
ただし、ニオイがきつかったり、赤っぽく染まってしまうというデメリットがあります。
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