傷んだ髪は元に戻らない!トリートメントの効果は一時的
傷みがある髪は、見た目にもパサつきを感じたり手触りもゴワつくなど早く治したいという気持ちを覚えます。
「傷んだ髪はどうすればいいの?」とついつい聞きたくなりますよね。
今回は傷んだ髪のケア方法などをお伝えします。
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傷んだ髪は元に戻らない理由
髪が傷んでいる状態とは、髪の表面の保護するキューティクルがめくれたり剥がれていて髪の内側にあるたんぱく質や水分が損なわれている状態のことを指します。
原因としては、間違ったヘアケア、パーマやカラーなどの人工的な要因と、紫外線や海水などによる自然や環境による原因が考えられます。
残念ながら髪は死んだ細胞(死滅細胞)でできておりますので、一度傷むと、皮膚のように治ることはありません。
キューティクルも一度剥がれると元には戻らないのです。
では、あきらめるしかないのでしょうか?
大丈夫です!ケアをする方法はあります。
傷んだ髪はどんな状態?
髪は外側から、キューティクル、コルテックス、メデュラの3層構造になっています。
キューティクルは髪内部を保護する役割をしていますから、剥がれることで髪内部もダメージを受けることになります。
髪を構成している成分が失われると、髪質はどのように変化するか見て行きましょう。
タンパク質
コルテックスの主成分で、髪の約80%はタンパク質で構成されています。
タンパク質が失われると、髪が弱くなりハリ、コシがなくなります。
また、水分を溜めておくことができなくなり乾燥してパサつくようになります。
水分
髪の約10%を占めます。
水分が失われるとしっとり感やしなやかさが失われ、パサつくようになります。
脂質
脂質が失われるとまとまり感がなくなり、手触りが悪くなる、ツヤがなくなるなどの変化が現れます。
メラニン
メラニンは髪を黒くするための色素です。
メラニンが失われると白髪の原因になります。
NMF
Natural Moisturizing Factorの略で、天然保湿因子です。
髪を保湿するための成分なので、失われることによってパサつきの原因になります。
髪の補修方法
傷んだ髪は髪の成分が失われた状態ですので、失われた成分を補給してあげる必要があります。
髪内部の補修
コルテックスの補修になります。
タンパク質が流出すると、コルテックスにはダメージホールと呼ばれる隙間ができ、スカスカの状態になっています。
コルテックスの補修は、ダメージホールにPPT(ポリペプチド)と呼ばれるアミノ酸を補給することになります。
- ケラチンPPT
- コラーゲンPPT
- コムギPPT
- シルクPPT
などの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
例えば、ケラチンPPTはハリやコシを与えますが、シルクPPTはサラサラでツヤが出るなどの効果があります。
髪外部の補修
キューティクルの補修になります。
コルテックスとキューティクルの間には細胞間複合体(CMC)と呼ばれる成分が存在します。
CMCはコルテックスとキューティクルをつなぎ合わせる役割があります。
ダメージを受けてCMCが無くなると、キューティクルがめくれ上がってしまい、髪内部を保護できなくなってしまいます。
CMCを補給することでキューティクルを整え、髪にツヤを戻すことができます。
キューティクルが剥がれてしまった場合には、代わりになる疑似キューティクルで髪の外側をコーティングします。
さらにその外側に18メチルエイコサン酸(18MEA)と呼ばれる脂質を補給します。
18MEAは元々キューティクルの外側に存在し、皮脂が伝うことでツヤが出たりしっとり感が得られたりします。
健康な髪を保つためのケア方法
傷んだ髪が回復するまで、補修しつつ地道にケアするとなると時間がかかります。
健康な髪を保つように日頃から心がけているほうが手間が少ないです。
健康な髪を保つケア方法4つのポイントをまとめてご紹介します。
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ポイント1:シャンプーに気をつける
髪の毛や頭皮の汚れを落としてくれるシャンプーですが、安価なシャンプーでは髪を傷めてしまいます。
ポイントとして洗浄力の強すぎるシャンプーを使わないようにしましょう。
これから生えてくる新しい髪にダメージを与えないように、低刺激のシャンプーがオススメです。
こういったシャンプーはコーティング効果が弱いものが多いので、しばらくは効果を感じられないかもしれません。
既に傷んだ髪が直ることはないため、良いシャンプーを使っても傷んだままなのです。
ポイント2:自然乾燥はしない
ドライヤーの熱が気になって、ついつい自然乾燥をしてしまうという方もいるでしょう。
しかし、これは髪の健康の為にはあまりオススメできません。湿度が多い濡れた状態では、髪のキューティクルが開いおり大切な内部にダメージを受けやすくなっています。
また、開いた状態のキューティクルは非常にはがれやすいので、ブラッシングや枕などの摩擦で簡単に取れてしまいます。
自然乾燥よりも、適度にドライヤーをあてて早めに乾かしキューティクルを閉じてあげましょう。
確かに髪は熱に弱いですが、ドライヤーを動かしながら使用するなら熱によるダメージはほとんど心配ありません。
ポイント3:正しいタオルドライ
ゴシゴシと勢いよく髪をこするのは、ある種のストレス解消かもしれませんが、髪にはダメージになってしまいます。
濡れた状態の髪はキューティクルが開いておりデリケートです。
髪とタオルの間の空気をかき混ぜうようなイメージで優しくタオルドライしてあげましょう。
タオルドライを適度に行うことで、早く乾かしやすくなります。
キューティクルもより早く正常な状態に戻しやすいです。
ポイント4:バランスの良い食事を心がけよう
健康な髪を保つ為にはバランスの良い食生活をすることが効果的です。
ビタミンやミネラルをしっかりとり、髪の主な構成成分であるたんぱく質を補給してあげるようにしましょう。
健康な髪が育ちやすいように食事でサポートしてあげることで、日々のヘアケアにかかる手間も減ります。
体にとって良いことづくめです。もう少し詳しく解説します。
髪の構成成分は99%がたんぱく質です。
良質なたんぱく質をとることで、健康で美しい髪が生えやすくなります。
たんぱく質には植物性と動物性がありますが、特にオススメなのは植物性たんぱく質です。
具体的には豆腐や納豆など豆類が基本となります。
卵や肉、魚などの動物性たんぱく質ももちろん有効ですが、取りすぎると内蔵に負担がかかってしまいますので注意しましょう。
ビタミンにも種類がありますが、特に大切なのがビタミンBです。
レバーや牛乳などに含まれています。
ビタミンBはタンパク質やエネルギーの吸収効率をアップさせる働きがあります。
他にもしなやかな髪を育てるのに役立つビタミンEなども大切です。
ビタミンEはアーモンドやピーナッツなどに含まれています。
髪の毛を守ってくれるキューティクルを作るために欠かせない栄養素です。
カキやチーズなどに含まれています。
髪の毛に栄養を運んでくれる役割を持つ鉄分も重要です。
鉄分が不足してしまうと髪はパサついてしまいがちと言えます。
レバーやほうれん草、牛肉などに含まれていますので、日々の食事から適度に摂取することが好ましいです。
ビタミンCと一緒に摂るとより効果的です。
ポイント5:頭皮マッサージ
頭皮が柔らかいと美髪が育ちやすいです。
綺麗な髪を保つためにも、適度に頭皮マッサージを行い、いたわってあげましょう。
耳の後ろや生え際から頭頂部にむかって小刻みに動かすようにマッサージしてあげることがポイントです。
力を入れすぎず、呼吸に合わせるようにしてゆっくりしてあげるとさらに良いでしょう。
美髪になるには時間がかかる!
即効性のある補修剤というものは存在しません。
髪が生え変わるまでダメージを与えないようにケアしなければなりませんので、とても時間がかかります。
美髪への道は長いですが、継続してケアを続けていきましょう。
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