良いシャンプーの見分け方!成分表示を要チェック☆
刺激の少ない良いシャンプーを見分けたいなら、成分表示を見てみましょう。
重要となるのは「界面活性剤」にどんな成分が使われているかです。
界面活性剤とは洗浄成分で、石けんを思い浮かべてみれば分かりやすいと思います。
界面活性剤とは?
水だけでは皮脂やスタイリング剤などは落としきれないため、界面活性剤の力で落とさなければなりません。
「界面」とは、汚れと髪や頭皮がくっついている面です。
くっついている面を動きやすくして、汚れを剥がすのが界面活性剤の役割です。
抜けなくなった指輪は石けんを付けると抜けるのはこの原理なのです。
界面活性剤は、
- 髪と汚れの付着力を弱めて
- 汚れと髪の間に入り込んで汚れを引きはがして液中に溶かし出し
- 髪と汚れを包んで汚れの再付着を防ぎます。
シャンプーの約60%は水ですが、30%が界面活性剤で、残り10%が補助成分です。
水以外では界面活性剤が主成分なので、これで品質が決まるわけです。
シャンプーの種類とすすぎで手触りが変わる
シャンプーに使われている界面活性剤は主にアニオン活性剤です。
すすぎでシャンプーは徐々に薄められていくわけですが、この過程でシャンプーに含まれるコンディショニング成分とアニオン活性剤が結びついて、水に溶けない複合体を形成して髪に吸着します。
この複合体の吸着量によって髪の仕上がりや指通りが変わってくるのです。
複合体が吸着しすぎるとトリートメントの効果が薄れたり、逆に適度な吸着であればトリートメントの効果がアップします。
シャンプーとトリートメントは同じメーカーであれば最大の効果が発揮できるように作られているため、セットで使う(ライン使いする)方が良い場合が多いでしょう。
界面活性剤の分類
どんな成分が良いのか、悪いのかを見ていきましょう。
まず、界面活性剤の分類を見ていきたいのですが、分類がとても複雑なので、ここでは代表的な7つをご紹介します。
- アミノ酸系
- タウリン系
- ベタイン系
- PPT系
- 石けん系
- スルホコハク酸系
- 高級アルコール系
刺激の少ないものから順に、実際に成分表示に書かれている名称で分類しましょう。
成分表示は含まれる比率が高いものから順に書かれていますので、水の次に書かれているものが主成分になります。
○低刺激なもの
アミノ酸系
- 洗浄力:△
- 泡立ち:△
- 環境への優しさ:◎
- 低刺激:◎
髪の成分と似たアミノ酸で作られているため、髪とのなじみが良くしっとりとした質感になります。
低刺激ですが、洗浄力や泡立ちはあまり良くありません。
メチルアラニンの方が泡立ちが良く、ふんわり仕上がります。
表示名称例
- ココイル(ラウロイル)グルタミン酸Na
- ラウロイルグルタミン酸Na
- ラウロイルメチルアラニンNa
- ココイルメチルアラニンNa
タウリン系
- 洗浄力:△
- 泡立ち:△
- 環境への優しさ:◎
- 低刺激:◎
含硫アミノ酸と呼ばれるタウリンをベースに作られています。
マイルドな洗浄力で刺激が少ないのですが、アミノ酸同様泡立ちは良くありません。。
表示名称例
- ココイルメチルタウリンNa
- ラウロイルメチルタウリンNa
ベタイン系
- 洗浄力:○
- 泡立ち:△
- 環境への優しさ:△
- 低刺激:◎
両性界面活性剤です。
低刺激で眼刺激性も少ないため、ベビーシャンプーなどにも使われています。
洗浄能力もあり、髪の補修効果もあります。
両性界面活性剤とは?
洗浄成分は、汚れを引き離す性質を持っていますが、逆に吸着する性質を持っているものもあります。
トリートメントなどが当てはまり、髪にコーティング成分を吸着させます。
引き離す性質と、吸着させる性質の両方を併せ持ったものが「両性界面活性剤」で、洗浄効果とコンディショニング効果の両方があります。
洗浄力を弱める性質があるので、補助成分として使われることが多いようです。
表示名称例
- コカミドプロピルベタイン
- ラウラミドプロピルベタイン
- ラウリルベタイン
PPT系
- 洗浄力:△
- 泡立ち:△
- 環境への優しさ:◎
- 低刺激:◎
コラーゲンやシルクなどのポリペプタイド(PPT)をベースに作られています。
皮膚や髪のタンパク質と似た成分のため、低刺激です。
泡立ちや洗浄力はそれほど強くありません。
髪の補修効果があり、高価な成分です。
表示名称例
- ココイル加水分解コラーゲンNa
- ラウロイル加水分解シルクNa
傷んだ髪を補修するヘアケアで、PPT系のシャンプー、トリートメントをご紹介しています。
△刺激中程度
スルホコハク酸系
- 洗浄力:○
- 泡立ち:○
- 環境への優しさ:○
- 低刺激:△
洗浄力は高めで刺激も中程度です。
乾燥した髪、頭皮の方は使わない方が良いでしょう。
オイリー肌には向いています。
表示名称例
- スルホコハクラウレス2Na
- スルホコハク酸(C12-14)パレス-2Na
×刺激大
石鹸系
- 洗浄力:◎
- 泡立ち:◎
- 環境への優しさ:◎
- 低刺激:×
洗浄力が高く、環境にも優しいのですが、アルカリ性のため頭皮への刺激があります。
水道水に含まれるカルシウムイオンと結合すると石鹸カスが生成され、硬い質感になります。
表示名称例
- オレイン酸Na
- ヤシカリ石鹸
高級アルコール系
- 洗浄力:◎
- 泡立ち:◎
- 環境への優しさ:○
- 低刺激:×
硫酸を使った洗浄力の非常に高い成分です。
泡立ちが良く、洗浄力も高い分、刺激も強い成分です。
コストが安いため、市販の低価格シャンプーには多く使われる傾向にあります。
表示名称例
- ラウレス硫酸Na
- オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
- パレスー3硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
高級アルコール系は避けましょう
低価格のシャンプーは高級アルコール系をベースに作られているものが多くあります。
高級アルコール系の成分は洗浄力が非常に強く、髪や頭皮にダメージを与えます。
また、必要以上に皮脂を取り除いてしまい、乾燥の原因にもなります。
ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naなどの表示があるものは避けた方が良いでしょう。
低刺激シャンプーはオススメシャンプー記事一覧をご覧ください。
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