加齢とともにうねってまとまらない髪。その原因と対策

加齢とともにうねってまとまらない髪。その原因と対策

うねる髪

 

サラサラのストレートヘアにしたい!と朝からがんばってスタイリングしても、時間がたつと髪がうねってしまう。
うねりがひどいとなかなか髪が思うようにまとまらず、イライラしますよね。

 

子どもの頃は髪をまとめたゴムがするっと落ちてくるぐらいサラサラの髪だったはずなのに、いつからか急にうねってしまったという人もいるでしょう。

 

髪がうねってしまうのはなぜなのか、その原因とどうすればうねりを解消できるか対策についてご紹介します。

 

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髪がうねる原因

髪がうねる原因にはいくつかあります。
どんな理由で髪質が変わってしまうのでしょうか。

 

先天性と後天性

日本人は先天的にほとんどの人が直毛で、元々くせ毛だというひとは1割にも満たないのだそうです。
ということは、生まれたときには直毛なのですから、今髪のうねりで悩んでいる人のほとんどは後天性のうねりということになるでしょう。

 

毛穴の歪み

ストレートの人の毛穴は歪んでいないので、髪は真っ直ぐに生えてきます。
髪の断面は丸く、太さも均等です。ところが毛穴が歪んでいると、曲がった方向に生えてきたり、髪の断面が丸くない髪が生えてきたりするのでそれがうねる原因になります。

 

試しに、うねった髪を1本とってさわってみて下さい。ところどころでこぼこになっていたり、ひらべったかったり、太さが均等になっていないのではないでしょうか。
そんな髪があったら毛穴がゆがんでいると考えられます。

 

子どもの頃に急に髪がうねりだしたという人は、成長期に急に頭皮も成長したために毛穴が歪んでしまったからですし、成長してからうねりが出てきた人は、頭皮の衰えによる歪みが原因でしょう。

 

頭皮も顔の皮膚と同じ、残念ながら加齢によってシワも出来るしたるむこともあります。
頭皮にもコラーゲンがありますから、コラーゲンが劣化してくると皮膚が薄く、硬くなってきます。
そうなると、それまでは真っ直ぐだった毛穴も歪んでしまい、髪がうねる原因になるのです。

 

加齢による「年齢髪」

 

毛穴の歪み以外に、加齢によって髪そのものが変化してしまうためにうねるということがあります。
髪には水分、脂質などがあり、周りをキューティクルが囲っていますが、キューティクルが傷ついたり、髪内部の水分、脂質のバランスが悪くなったりしても、肌と違って自分で修復する力はありません。

 

それは、髪が死んだ細胞だからです。
細胞が再生しなくても、若い頃は水分と油分のバランスがよければ髪はストレートを保てます。

 

女性は35歳を過ぎたころから徐々に髪質に変化が現れます。
髪に栄養が届きにくくなるためです。
下の図を見てください。

 

髪の構造

 

これは髪の断面図です。
髪はほとんどが「コルテックス」と呼ばれるたんぱく質でできています。
若いころはこの「コルテックス」がしっかり詰まっていてしっかりした髪質になっています。

 

加齢とともに頭皮の血流が悪くなるなどが原因で髪に栄養が届きにくくなります。
栄養が十分に届かないとコルテックスが少ない箇所ができるなどしてバランスが崩れてしまいます。

 

コルテックスは、水分をたくわえる役割を果たしているので、偏りができてしまうと水分量にも偏りができてしまいます。
髪は、水分をたくさん含んでいる部分は膨らみ、水分が少ない部分は収縮しますので、水分が均一でないとうねりが生じてしまうのです。

 

髪内部の水分が均等でないため、でこぼこした髪になり、うねりもでてきてとてもまとまりにくく厄介な髪になってしまいますが、これは加齢も原因だったんですね。

 

ホルモンバランスの変化

更年期になるとホルモンバランスの変化が起こります。
とくにエストロゲンと呼ばれるホルモンの分泌量が減少していくことで、髪に変化が現れます。

 

エストロゲンは髪を成長させるホルモンで、減少すれば髪が弱っていってしまいます。
その結果、髪がうねったり、白髪が増えたり、抜け毛が増えるなどといったことが起こってくるのです。

 

参考:年齢と共に髪質が変化する原因

 

 

産後にうねりが出てきた

 

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子どもを産む前はサラサラのストレートだったのに、出産したら髪がうねりだした、という人も少なくなくないのです。
産後は女性ホルモンが激しく変化していますが、どうやらその変化が原因で髪がうねってしまうようです。

 

妊娠中は出産に備えてたくさん分泌されていた女性ホルモンが、出産後は一気に出産前の分泌量に戻そうとします。
一説には、男性が経験したら気が狂うであろうというほどの急激なホルモンバランスの変化が体の中で起きているのです。
この変化についていけずに髪の質が変わってしまうことがあるんですね。

 

だいたい1年くらいするとこのホルモンバランスの乱れも落ち着いてくるので、時間の経過とともに髪の変化も落ち着いてくることがあります。

 

また、産後は授乳や睡眠不足で十分な栄養を補給できていないことも原因のひとつ。
産後はろくに食事をする時間がとれず、おにぎりやサンドイッチのような簡単なもので済ませてしまうこともあるのではないでしょうか。

 

ビタミンやミネラル、たんぱく質などが十分とれていないと、頭皮や髪に栄養が行き渡りません。
それで髪がぱさつきツヤがなくなったり、うねりが出てしまうのです。

 

冷え性による血行不良

髪の悩みを抱えている人は冷え性の人も多いですね。
丈夫で真っ直ぐな髪が生えてくるためには頭皮の健康が何より大事です。

 

しかし、血行不良によって頭皮に酸素や栄養分がしっかりと行き渡らないと、髪をはやすための毛母細胞も栄養不足になってしまいます。

 

うねってまとまらない髪の対策方法

年齢でうねりやすくなるんだったら、このままうねったままなのかしら?とあきらめたくなるかもしれませんが、日頃のケア次第で髪のうねりを解消して、髪質を変えていくことも可能です。

 

髪にアミノ酸を補う

 

うねりを解消するためには、原因のコルテックスの偏りをなくし、均一にする必要があります。
水分を与え、タンパク質(アミノ酸)を補充する、ダメージヘア用のシャンプーやトリートメントが有効です。
ダメージヘア用のシャンプーやトリートメントには「PPT」と呼ばれる成分が配合されているものが多く、髪を補修してくれます。

 

 

PPTとは??

Polypeptide(ポリペプチド)の略です。
ポリペプチドはアミノ酸がペプチド結合したもので、小さいタンパク質のようなものです。
失われたコルテックス(タンパク質)の代わりに髪に吸収され、バランスが整えられます。

 

 

トリートメントの使い方にもコツがあります。
上手に使うことでより高い効果が得られます。

 

髪の外側にはキューティクルが、根本から毛先に向かってうろこ状に重なっています。

 

キューティクル

 

水分と温度でキューティクルが開きますので、インバスでトリートメントをするときにはキューティクルが開いた状態になっています。
トリートメントの成分は開いたキューティクルから内部に浸透しますので、毛先から入れる意識で行ってください。
最後は根本から毛先へ、両手ではさんで滑らせていきましょう。
キューティクルを閉じてトリートメントの成分が髪内部に留まるようにすることができます。

 

どんなシャンプーがあるかは、うねり、くせ毛、はねる髪のヘアケアをご覧ください。

 

 

パサつきを解消する

 

うねっているだけでなく、ぱさついて広がっていることも多いと思います。
まずは髪をしっかり保湿して、パサつきを解消しましょう。
それだけでもボリュームを押さえることが出来て、うねり解消とまではいきませんが、まとまりやすくなります。

 

髪内部の水分をこれ以上減らしたくないので、お風呂から出たらタオルドライした髪にオイルタイプの洗い流さないトリートメントを使うと効果的です。
ドライヤーによる乾燥からも守ってくれます。

 

べた付かないオイルが使いやすくて良いでしょう。
オススメは次の3つのオイルです。

 

 

くれぐれも、自然乾燥はいけません。
髪を濡れたまま放置すると、開いているキューティクルのスキマから水分がどんどん蒸発していき、余計にぱさついてうねるがひどくなります。

 

根元からしっかりと乾かして髪の水分を保つようにして下さい。
ドライヤーをかけるときはキューティクルの方向に沿って、上から下に向かってかけるのが基本です。
8割がた熱風で乾かしたら、最後は冷風を使ってキューティクルを落ち着かせます。
こうすると、キューティクルが閉じたままになるので水分が髪の中にとどまってパサつきを解消します。

 

トリートメントをつけておけば、ドライヤーの熱からも髪を守ってくれるので、余計傷むかも、という心配はいりません。

 

ダメージヘア用のシャンプーを使う

 

うねってしまっている毛は髪の内部にあるコルテックスというたんぱく質の層に偏りがあります。
これを解消するためには、髪にたんぱく質(アミノ酸)を補ってコルテックスを均等にする必要があります。

 

そのためには、傷んだ髪を修復するダメージヘア用のシャンプー、トリートメントを使うといいでしょう。

 

トリートメントを塗る時はドライヤーと同じで、根元から毛先に向かって、上から下につけていきます。

 

頭皮のマッサージ

 

これはうねる髪だけでなく、薄毛や抜け毛などあらゆる髪トラブルを解消するために絶対必要なことだと思って下さい。

 

また、今は特にトラブルが起きていなくても、40〜50代になって更年期を迎えると急に髪が変わってくることがあります。
その時のために、今から頭皮をしっかりケアしておくことはとても大切です。

 

はげてから育毛剤を塗っても生えてきませんよね。
毛があるうちに塗るから効果があるのです。
それと同じで、どうにもならなくなってからでは遅いですから、まだやったことのない人は今日からでも頭皮のマッサージをしていきましょう。

 

指の腹を使って、揉み上げるようにしてマッサージします。
ところどころ痛かったりして、頭も意外と凝っているなということがわかるでしょう。
強く押しすぎず、痛気持ちいいというくらいがちょうどいいですよ。

 

頭皮の血行が良くなれば毛穴の歪みも整ってきますし、健康な髪が生えてくるようになります。
もちろん、数日で効果が出るものではないですが、だんだんと髪質を元に戻していくことができるでしょう。

 

参考:頭皮マッサージの9つの効果

 

 

食生活を見直すこと

 

髪のうねりを解消するには、髪の栄養と頭皮の栄養、両方大事です。
そのためにはやはり食べ物が大事。血行を良くするものや髪の素になるたんぱく質など、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。

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